ハンバーガーメニュー
社葬の知識 : 参列のマナー

「お別れの会」の服装マナー

「お別れの会」の服装マナー

お別れの会・偲ぶ会とは

「お別れの会」とは、家族・親族だけで葬儀(密葬)を執り行った後、日を改めて親交のあった知人や友人が集まって故人を偲ぶために開かれるセレモニーのことです。開催時期は、一般的に密葬から概ね40日前後に行われることが多く、四十九日以降に行う際は「偲ぶ会」として開催されることが多いです。
お別れの会に参列にするにあたって、取引先やご遺族に失礼のないよう、マナーを守って参列することが大切です。ここでは、お別れの会にふさわしい服装について、ご紹介いたします。


「お別れの会」の服装マナー

「平服でお越しください」と記載がある場合

開催形式や会場によって、服装のマナーに違いがあることを理解しておくとよいでしょう。「お別れの会」に参列する際の服装は、案内状に記載されている内容に従うようにしましょう。「平服でお越しください」と記載がある場合は、主催者側の意向ですので、平服で参列して問題ありません。ただし、平服だからといって、カジュアルな普段着を意味するわけではないため、華美なものやカジュアルすぎる服装は避けるようにしましょう。

男性は黒や紺、グレーなどのダークスーツに白いワイシャツ、黒やダークグレーのネクタイがよいでしょう。ベルトや靴下、靴も黒色を選びます。女性の平服も、黒や紺、グレーなどの落ち着いた色のスーツやワンピース、ブラウスとスカートでも問題ありません。ストッキングは黒が無難です。靴は黒を選び、華美な装飾の付いたものは避けます。喪服よりも少し柔らかい印象を与える装いを意識するとよいでしょう。アクセサリーは喪服でも正式に使われる真珠やブラックオニキスなどの一連のネックレスや一粒のイヤリングなどを選びます。2連以上のネックレスは「不幸が重なる」ことを連想させるため避けましょう。バッグは黒色の装飾の控え目なものを選びましょう。髪が長い場合は、黒いヘアアクセサリーでひとつにまとめます。この場合、少しの装飾があっても構いません。

なお、形式や会場によっても指定される服装が異なりますので、案内状が送られてきた際は、事前に必ず確認しておきましょう。また、服装に指定がなく判断に迷ったときは、主催者や担当葬儀社に問い合わせるようにするとよいでしょう。


お別れの会の案内状の例
案内状画像

お別れの会の服装の基本マナー

服装に指定がない場合

男性は黒のフォーマルスーツに白いワイシャツ、黒無地のネクタイを着用します。また、ネクタイは結び目の下にくぼみを作らないように結ぶのがマナーです。ネクタイピンは付けず、靴は光沢のあるエナメルや派手な金具が付いたものではなくシンプルな黒色を選びましょう。靴下やベルトも黒色にします。ハンカチは黒もしくは白を選びましょう。腕時計は派手なものや、カジュアルなものは避け、バッグは黒色で、ショルダーバッグは避けましょう。


男性

白いワイシャツに黒いネクタイが基本

白いワイシャツを着用し、ネクタイは黒無地を選び、ネクタイピンはつけません。
また、ネクタイは結び目の下にくぼみを作らないように結ぶのがマナーです。

黒の靴や靴下を着用する

靴は黒色のシンプルなものを選びます。光沢のあるエナメルや派手な金具がついた靴は控えましょう。靴下は黒色のものを着用します。

男性の服装の注意点

ポケットチーフをつけるなら黒の無地

慶事には白いポケットチーフを使用することがありますが、葬儀の場ではポケットチーフは基本的に不要です。つける場合は、黒無地のものを選びます。

小物は最小限にシンプルに

腕時計は派手なものや、カジュアルなものは避けます。


女性も黒のフォーマルワンピースかスーツを着用し、肌を露出しないものを選びます。また、ストッキングは黒色のものを身に着けましょう。ハンカチは黒か白を選びましょう。靴は男性と同様に飾り気のない黒いパンプスを履きます。ヒールの高さにも注意が必要で、高いと華美な印象を与えてしまうため、ヒールは低めにしましょう。メイクはナチュラルに、髪が長い場合は黒のヘアゴムなどでまとめます。香水についても控えめにします。アクセサリーは結婚指輪以外のものは控えるのが一般的ですが、付ける場合は、真珠の一連のネックレスを選びます。

バッグは光沢のない布製のもので、金具などの飾りのないものにします。ショルダーバッグは避け、セカンドバッグや小さな手提げバッグを選ぶとよいでしょう。雨天の場合、傘を持参しますが、傘も黒・紺・グレーなど地味なものを選びましょう。


女性

ネックレスは一連の真珠かブラックオニキス

装飾品は控えるのが基本です。アクセサリーをつける場合は、涙の象徴とされる真珠やブラックオニキスなどの一連のネックレスや一粒のイヤリングなどを選びます。

光沢のある小物は避ける

ショルダーバックは避けセカンドバックや小さな手提げバックを選びます。

女性の服装の注意点

足元も黒色が基本
ヒールの高さにも配慮を

靴はエナメルや光沢のあるものは控え、黒色のもので、ヒールが高すぎるもの、細すぎるものは避けましょう。

お子様の服装

お子様の正装は、学校の制服になります。喪服指定の際も平服指定の場合も、お子様は制服を着用しましょう。制服がない場合は、落ち着いた色の服にします。男子は暗色系のジャケットもしくはカーディガンに同色系のズボンを履き、白色のシャツを着用しましょう。女子は暗色系のワンピースに同色系のカーディガンを羽織るとよいでしょう。靴下やタイツなどは地味な色が理想ですが、白色でも構いません。靴は男子の場合、黒色のローファー、女子は黒色のパンプスがよいでしょう。髪型については、お子様であっても肩に付くようであれば、一つにまとめるようにするとよいでしょう。

以上、「お別れの会」の服装マナーについてご紹介してきました。開催の形式や、開催場所によって服装など注意すべき点はありますが、最も大切なことは故人やご遺族への気持ちを表すことです。そのため失礼のない装いを心掛けたいものです。


※本項目は、講談社発刊/セレモア監修『社葬のすべて』から、一部内容を引用しております。

知識ワード検索
キーワードで検索